- 1)この度はAll the things you are をご希望されましたが、
素朴な質問ですが、何でこの曲を選ばれましたか?
-
- ロマンチックで美しいメロディが直にに好きだということ
=祝!右に同じです。
- Jazzのスタンダード曲として学ぶ要素が豊富にあること
=そうですね、そう思います。祝!
- この曲に出会って何十年も経つのに、
未だにちゃんと弾けないという課題を克服したかったこと
=それだけ深い。という事です。祝!
2)当初自由にアドリブ演奏出来ないお悩みはどういったところでしたか?
①覚えたフレーズをあてはめることに終始していました。
=自分はそう思っていなくても弾かなくてはいけない、窮屈な思いをしましたね。
②後半のIVmaj7-IVm7-IIIm7-bIIIdim7の4小節で、
コードトーンでお茶を濁すような癖を どうすれば矯正できるか模索していました。
=はい。
沢山そういうプレーが検出されその場で修正する道筋をアドバイスしました。
- 36小節の中で、
聴き手を飽きさせないソロをplayできるようになりたいと思って いました。
=理想の姿ですね、
はい。「作品」今回はとして仕上げる道筋についてアドバイスしました。
-
- 3)受講前と受講後如何でしたでしょうか?箇条書きにして頂けると幸いです。
(受講前)
・まず覚えたフレーズを引き出し当てはめることから始まる
・あくまでコードトーン主体
・変化音の使い方が行き当たりばったり
・固定化したフレーズが頻出する
(受講後)
・瞬間的に弾きたいと思った音から紡いでいくようなアプローチに変わった
=これは、気ままプログラムの「自由なアドリブをする為の手順」の基本に戻る
ところから見極めポイントを高くしてご自身のアーティスティック性が前面に出る
様に何度も録音を繰り返し、改善点を指摘しました。
・モチーフ展開が以前よりもよくできるようになった
=はい。スケールを自由に弾ける事は大前提で、その上に自分のメロディーを
創作するというエネルギーが出る様に、そしてその閃きがコード進行に翻弄
されずに維持できる為のエネルギーの使い方についてアドバイスしました。
・変化音で主張をするアプローチができるようになった
=祝!じっくり味わって、その音が自分にとってどういう意味をもつのか?
むやみに早く弾くのでなく、ゆっくりと音楽出来るところから再構築しました。
・それぞれの変化音が持つ独自の質感を意識するようになった
=おめでとうございます!祝!!!
・固定化したフレーズが頻出することへの指摘はほぼなくなった
=はい。この時点で自分のその時の強い思いが全ての邪念を払い落した
事を見極める事が出来ました。良かったですね。祝!!!
- 4)曲は作曲家の心のストーリーが綴られています。どういう経路で閃いたか?
それには時間の流れが伴います。
Sonicのマッピング技術は
作曲家の閃きの思考回路を視覚化し、曲の全体を発想経路の地図として
ご自身の脳にマッピングが出来る画期的なもので、
演奏する前から
曲の全体像を時間の流れを無しに感じ取れる様に開発されました。
コード系を修了した方は皆、このマッピング技術を修得します。
五線譜を使う必要が無くジャンルを超えて使えるツールですが
All the things you are についても同様、その使い勝手は如何でしたか?
-
リードシートをガン見する癖から脱却する上で大いに役立ちました。
=楽譜を見て弾く段では自分で自発的に音楽出来ていない証拠となります。
階名のメロディ、ベース音、変化音、キーシフトを俯瞰できるので、
学ぶ過程で躓いたときに立ち返ることのできる存在と言えます。
=「自分の音楽がしたい!」という自我に目覚めた方に一人でも多く
この最強ツールを広めたいと思っています。
- 5)一度、正確にマッピング出来てしまうと、後は気ままプログラムで得た
自由にアドリブ出来る為の正確な練習手順に沿って練習すれば成功します。
特にAll the things you are の様に色々なモチベーションの高さkeyで
発想された曲は、綿密な練習計画を立てる事が成功への鍵になります。
一度に全部を出来る様に焦って早く練習しても心に染み入る印象が浅く
いつまで経っても上手くなりません。
ストーリーが長い曲は、それなりに長い目で、
作曲家の心の閃きに寄り添いながら少しずつその気持ちを共有する心で、
ゆっくりと音を聴き入り、心の奥深くに刻み込む事が大切です。
地道で丁寧な練習が結局将来に実を結ぶ一番の近道という事を知ります。
All the things you are に対する自由なアドリブへの計画は如何でしたか?
曲全体を何度も通すのでなく、曲のストーリーに沿ってグループに細分化し、
グループ単位での練習を重ねる、
最終的にはそのグループ達を統合に曲を仕上げる
というやり方は、今の自分には大変有効でした。
=時に、それは呟きであったり、詩であったり、小説の様に長いストーリーだったり、
それぞれ、節々でその記録された作品を味わう事は、その曲を借りて演奏する
にあたり、尊敬の念を持って取り組むべきと思います。コード進行ではない訳です。
苦手を克服することなく何度もセッションを重ねたところで、下手な自分を再生産
することでしかないと感じていましたので。
アドリブソロがさえない時は、スケール、ストップタイム、枠外し、メロディ創作
と基本に立ち返ってから
正確な手順を追って練習をすることでより自由にアドリブできるようになりました。
=なかなか自分では、気付けば出来る所だけを繰り返し練習したりしています。
こうして第三者の目で未開発な部分を指摘してより創作のエネルギーが燃やせる様に
その為に気ままプログラムの「自由なアドリブの為の正確な手順」があります。
- 6)最終日の前日のレッスン
仕上げの録音を迎えるに当たって何をやりましたか?
-
①階名メロディを歌いながらマッピングを作成
- 後半のIVmaj7-IVm7-IIIm7-bIIIdim7の4小節だけのカラオケを使って
スケール特訓
- まずはゆっくり目で、ついで通常速度で全体を何度も反復練習
- フレーズの末尾を『言い切り』余計な尾ひれをつけない練習
=特に「唄う心で音を選ぶ閃きの判断」が無いと出来ない事なので、
ひとつひとつフレーズの始まりの発想、
そして着地の発想について体感して頂きました。
速いパッセージを入れてターゲット音で決める練習(自分の持ち味を出す)
=人間は未来をイメージする学習脳があって初めて行動出来る事が
解明されたと科学誌で読みましたが、まさにその未来を読む学習脳が必要
な訳で、どうしたら出来るか?を具体的にアドバイスしました。
- 7)録音当日、事前にやっておくべき必要な事を3点アドバイスしました。
①白紙にマッピングをゆっくりと唄いながら書いてみる。
途切れる様ならその部分が印象が薄い所なので何枚も書き直す事。
途切れなく最後まで書きあげられた時がマッピングが定着した証。
何故その様な事をすると思いますか?
一つの曲をただ丸暗記している状態でなく、メロディ、ベース、変化音、Key
が一体化したかたちで身体化できているかどうかを確認するため。もしくは
身体化させるためのプロセスとして。
=そうですね、
曲を演奏する前にそのストーリー全体が見えている事が必要ですので
ご自身の頭に描ける様にマッピングの仕方を伝授しました。
②All the things をやりたいと思ったきっかけと、
何故今この曲を弾こうとしているのか?自分の中の必然性を確かめる事。
何故だと思いますか? この曲をやる必然性は何でしたか?
美しい音楽的要素にあふれる名曲、大好きな曲を自由自在にImproviseできたら
どんなに楽しいだろう?という素直な気持ちの発露として、この曲を選択しました。
=その理想に向けて具体的に追い求める。という一連の手順を体感して頂きました。
つまり、「お手本は自分の理想」という事を知る事が出来ます。祝!!!
人の真似では無く、自分の理想を追い求める。それがジャズの本来の路である事は
歴代多くの名演奏家を聴けば解ります。その人の生き様を音楽するという事です。
③どういう風にこの曲を
自分の作品として料理したいか? の意識をはっきりと感じている事。
どう料理したかったですか?
同じメロディがkeyを変えて現れるところで、作曲者の心の移り変わりを意識し、
それを感じながらimproviseすることを心掛けました。
=祝!
最後にAセクションに戻ってから、特にIVmaj7-IVm7-IIIm7-bIIIdim7の4小節
では、感情の高ぶりのようなものを表現したいと思っていました。
=いいですね、祝!
以上、
3点の意識を高く録音に臨めば自ずと良い個性豊かな音楽になります。
結果、
録音はとても良いフレーズが沢山湧き出でましたね、如何でしたか?
二重丸(三重丸も)をつけていただいた箇所が多くあったのは今後の励みになります。
=直観で良いフレーズ!と感じた時にはそう言いますし、
テクニカル的にダメなところは直ぐにNG箇所を指摘します。
なので、○や二重○、そして三重○はどれもご自身から湧き出でた創作である
事が大前提な上に、未来に向けての学習脳がフル回転した時には
とても良いフレーズが生まれ、結果、三重○と反射的に言ってしまう訳です。
覚えたフレーズ、他人のフレーズを借用してあてはめたplayではなく、
=直ぐにバレます笑!主張がなく無表情で手だけ動いて音だけ出ている状態
ですので、聴き手に伝わるエネルギーが無い為、直ぐに判ってしまいます。
まさに私自身が即興で奏でたフレーズに優れたものがあったということで。
=その通り!その区別は聴けば直ぐに判ってしまいます。
一方△やXがついたところは、何故評価が低いのか、どこをどうすれば
〇になったのか、再度評価してみます。
=そうですね、必ず原因があります。それも上手くなる為の箇所ですので
宝物です。上手くなる人ばその箇所を良く研究そして工夫して改善している訳です。
8)人それぞれ人生経験や価値観が違います。音楽も然り、
演奏する方の人生観をそのまま音楽に表現出来る様に開発されました。
個性を最大限発揮できる様に、ご自身の感覚、発想、閃きを大切に、
sonicは
ご自身の「自分である証」が立てられる様に見守る事が使命と心得ます。
この点は如何でしたでしょうか?
SONICの門を叩く以前の自分は、
アドリブソロでカッコ悪いplayをするのは恥ずかしい
なるべくフレーズは事前に覚えて多くの引き出しをもって臨みたい
というマインドセットでした(このマインドセットでうまくいった試しは
ありません)。
=プロ、アマ、限らず殆どの人がその秘めたる悩みを持った事がある筈です。
今は、その時の自分に出しうる最大限の自分の姿をそのまま出せればいい
(そのことは決して恥ずかしくない)というマインドセットに変わりました。
=そうです。「自分の生き様」です。
今迄生きてきた証を一曲、約3分間の内に自分の全てをアピールする。
それには自分が経験して来た喜怒哀楽の全てを出し切る適切な
マインドのコントロールが必要になります。良く出来たと思います。祝!
何年もかかりましたがこれが今回の(レッスン再開の)最大の収穫です。
=おめでとうございます。
はい、ご本人の人生経験が演奏に聴けたと実感しています。
ですので、このプログラムが修了した事をお伝えしました。祝!!!
9)その他、エピソードがありましたらお願します。。
やや小手先の話かもしれませんが、サブドミナントの箇所でトニックのフレーズを
弾くとそれはテンションとなり『おいしい』というコメントがありました。
確かにそうであり、新鮮な気づきでした。
=祝!
All the things you areを、リードシートを見ることなく何takeもplayできたのは
自分の中でも相当な進歩だと思っています。
=ストーリーが脳にマッピングされているから出来る技です。祝!
ただimprovise中にメロディやハーモニーが
身体の中(心の中)でずっと流れているような感覚には、
まだ到達できていない気がして、 ふと空白になる瞬間がまだあります。
ロストして破綻しないだけ以前より上達している
とは言えそうですが。。。
=まっ、自分の理想がより高い事を証明していますね、祝!
10)最近のインプロ・プログラムはラインの効用が絶大で
対面の時代よりも遥かに綿密なアドバイスが出来る様になりました。
コストパフォーマンスは如何でしたでしょうか?
相当高いコストパフォーマンスと言えると思います。
=ありがとうございます。対面レッスンですと、こちらが伴奏する訳で
こちらも熱くなって一緒に音楽してしまう反面、プレーされている一部始終を
このラインの様に、こと細かく聴けていないところがありましたが、
ラインではあらかじめ適切なカラオケを作りそれを添付でお届けし、
プレーされる音の全てを集中して追う事が出来るので物凄い細かさで
指摘、修復作業が出来る様になったという訳です。祝!
11)ラインの時代に入り
更に奥深く情報を伝達する為にプログラムの開発が続くと思われます。
開発者の沢村満についてどの様な印象をお持ちでしょうか?
素晴らしくすぐれた耳をお持ちで、いい加減なplayやモチベーションの
低いplayを即座に見破りストップをかけて軌道修正を図る、
決して妥協を許さないコーチという印象です。
=お互いにミッションを抱えます。
選手は上手くなりたい!コーチは上手くなる最善で高効率な手順は何か?を
臨機応変に判断しながら仕上げに向けて上手くなった証が立てられる様に
神経を使います。お互いの信頼関係があってこその快挙だと思っています。
ご協力ありがとうございました。
ご自身の個性湧き出る純粋なアドリブが聴けてとても嬉しく思います。祝。
貴重なアンケートを有難うございました。 沢村